偶然とは何か――その積極的意味 (岩波新書) 竹内 啓 岩波書店 2010-09-18 売り上げランキング : 7438 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
この本、難しい。偶然という言葉をキーワードに、いろいろな角度から論じている。前半は数学的な要素が多く、後半になるにつれて実例から偶然が何であるかを考えさせられる。考えさせられることは多いのだが、内容が難しいところが多く、普通に読んだだけでは解らない。自分自身も内容についてよく解っていないことが多い。いろいろな角度から、切りすぎているが故に難解になっているようにも思う。
中盤にある対数の法則と偶然の話、保険と偶然の話は面白い。ここは数字も解りやすく実感できるところだ。他にもギャンブルは儲からない話もよい。ギャンブルの偶然・・・確率論の話でもあるが、淡々とギャンブルで儲かるかどうかを学術的に語られると、ギャンブルをやることの悲しさが解ってしまう。夢を買う・・・でも良いのかもしれないが、どこか買う気もなくなる。
この本、腰を据えて読むにはいいかもしれないが、通勤で読むには難しすぎた。短い時間で細切れで読むと、意味がわからなくなってしまう。