ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命 (ちくま新書)

ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命 (ちくま新書)ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命 (ちくま新書)
梅田望夫 飯吉透

筑摩書房 2010-09-08
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ウェブを使って如何に学ぶかということと、現在のウェブでどのような学びの場があるのかがまとめられている。前半は、作者の得意分野で書かれているが後半は、対談形式になっているのでテンポよく読める。対談形式のためか、いろいろな話が出ており、幅広く知ることができる。

オープンエデュケーション、つまりウェブ上やiTunesUなどで展開されているフリーの教育コンテンツや大学教育の現状を知ることができる。ここで重要なのは、コンテンツがただウェブ上にあるだけでなく、如何にしてコミュニケーションを行っていくかどうかというところ。本来は、学校という場があり、場の作用というものもあった。オープンエデュケーションの場合、物理的な場がないが故のチューターやフォロー制度があるようだ。自分の実感としてもあるが、ウェブ上の教育コンテンツの場合、進め方ややる気も自分次第で物理的な拘束がないのでだらけてしまう。調べものなどの動機があるときは自分の意思が強いのでよいが、オンライン上の大学などの場合は長期間モチベーションを保たないとダメである。オープンエデュケーションは、いろいろと難しいと思っていたが今はいろいろな取り組みがあるとのこと。ウェブ上で、共同で教科書を作っていくプロジェクトなどもあり、大分イメージも変わった。だが、最近は日本でこの手の話を聞かないのが気になる。それとも、大学から遠ざかっているので知らないだけなのだろうか。本の中では、主に欧米の話がメインになっているので日本の実状はわからない。欧米がどのような取り組みをしているのかも、さわりの部分がわかるのでよい。読みやすいので、オープンエデュケーションに対する入門に最適だろう。

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