ウェブ時代をゆく

ウェブ時代を生きていくために、必要なスキルについて、事例(人)を交えながら解説している。実際には、他者の本や前作の「ウェブ進化論」などを引用しつつ、記している。

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)
梅田 望夫

筑摩書房 2007-11-06
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著者の梅田氏がいうところのウェブ時代をいきていくためのスキルとは、「ウェブの向こう側(もうひとつの地球)」で生きていく、活用していくためのスキルだ。そのスキルとは、「情報の取得と処理技術」「けもの道を生きていくための技術」「ウェブ時代で、好きなことを仕事にしていくマインド」の3つだ。(他にもあるだろうが、自分に必要なのはこの3つだろう)

「情報の取得と処理技術」とは、情報が氾濫した時代では、すべてを覚えたり使うのではなく、際限なく入ってくる情報の中から自分に必要なものだけ選び出すスキル。または、必要な時に必要な情報を取得する術をもつということ。

「けもの道を生きていくための技術」とは、第3章で記されている「高速道路」から外れて、生き抜く技術のことだ。まず「高速道路」とは、整備された道であり、学習や仕事に置き換えると人の成長曲線であり、ある一定の位置まで駆け上がることができる。それが高速道路とされている。ただし、高速道路の場合、ある一定の位置までいくと、急に成長が止まってしまう。止まった後に、ゆっくりと確実に成長していく過程を、高速道路の渋滞と称している。それに対し、「けもの道」とは高禄道路の渋滞を抜ける為に、今まで無い道を自ら進んでいくことをさしている。けもの道には、指標も標識もない。手探りで進んでいかなければならない。その為の術として、ロールモデルや次のマインドを記している。だが、ココで言いたいことは、渋滞に巻き込まれて進むのではなく、自ら進んで「けもの道」をゆく進路もあるということだ。

最後の「ウェブ時代で、好きなことを仕事にしていくマインド」は、この本の一番いいたいことだろう。だが、いろいろと発散してしまい、どの内容のことをいいたのか解らない部分でもある。ひとつは、知的生産を行って、多数と情報を共有してマッシュアップしていくという勧め。今は、PCとネット環境さえあれば、文章をかくもとも、まとめることも、しらべることも、公開することもできる。これを、日常として行うことで、自らを磨き上げていくということ。これにより、新しい繋がりを作ることもできるし、アフェリエイトなどで稼ぐこともできる。もうひとつは、新しい職業がどんどん出来ているということ。少し前は考えられなかったことが仕事になっている。オープンソースの開発をすることが、雇用に繋がる。そういつことを紹介しているし、その道に進むことを躊躇わないような道を示している。

この本の中には、共感できるところもあるし、鵜呑みにできないところもある。ただ、今のよくわからない時代を生きていく上で、読んでおいて損はないだろう。自分自身の生き方で、間違っていないと思う裏付けにもなるだろうし、自分のズレているところも解る気がする。そのズレを直すべきなのか、貫くべきなのか、今イチよくわからない。だが、一歩間違えば、時代に置いていかれそうな気もする。

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