
面白かった。皮肉たっぷりの内容かと思っていたのだけど、キャリアデザイン論だった。
「会社が育ててくれない」とは労働基準法などによる制限で、「ゆるい職場」化するしかないので、昔ほど、急速な成長にはつながらないということだった。ゆるくなったことで、空きのできた時間の使い方も重要なわけで。あと、これは職種による影響が大きいと思う。現場系の職場だと仕事時間=鍛錬ともいえ溶接とか鋼材カットとかは時間で上達につながる、ここが少ないとなかなか成長できない。ホワイトカラー系は、新しいことのインプット時間が必要なわけで、そうなるとオフタイムでの成長に時間をつかえるようになるわけで、自分次第ともいえる。よくもわるくも自分次第の環境になったと。
それから「キャンペーン」とか「コミットメントシフト」「寄り道と近道でつくる働き方」が面白かった。キャンペーンは、簡単に行動できるのでよい。自分でもやっているわけで、忘れた頃に成果というか話がくることもあるので、有用。意思の力がある程度ないと、タイミング次第で自分がつぶれるかもしれないけれど。
あと「選択的在職」の考え方。本当の惰性なのか、選択なのか、これは重要。働く人よりも、会社側はこれを意識したほうがいい。「選択的在職」はバランスが崩れれば、選択されなくなるわけだから。転職リスクよりも在職メリットがやや多いから選択的在職なわけで、在職メリットが少なくなれば、選択する理由はない。自分でも選択はしたので、よくこのメリットは考えている。このバランスはよく変わるので、注意は必要だろう。
こういう本が出るくらいに世の中の労働者環境は多様になっているのだろう。面白かった。
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