読了:日本のスポーツビジネスが世界に通用しない本当の理由

スポーツビジネスの外観的なところがあやふやで、なにもわかっていないのではないか、と思って読んでみた。選んだ理由は、薄くて、さくっと読めそうなところだ。

スポーツビジネスは、「スポーツに関連したビジネス」で、プロスポーツ運営からスポーツ関連メディア、スポーツ用品・ショップ、スポーツ教室やジムなど。その中でも、プロスポーツビジネスがよく言われるスポーツビジネスっぽい。この本のスポーツビジネスは、プロスポーツにおけるビジネスが主体だった。全体像としては、しらないことというよりも、活動は知っているけれど、よくわからない(理解していない)ものばかりだった。知ってるようで、何もしらない、というやつだった。

プロスポーツは、全体としてのガバナンスが大事ということ。競技団体から、チーム運営、競技団体を通してのガバナンスが聞いていないと、都合のよいところにながれていく、それは必ずしても、プロスポーツビジネスやスポーツ全般のビジネスにはプラスにならないこともあるということ。そのスポーツのビジネスとしての発展のためにはガバナンスを効かせ、高い目標を設定して、進む方がよい。各スポーツの特色や構造的な難しさはあるけれど、慈善事業としてではなく、ビジネスとして、スポーツを運営していく場合には、一般的な企業のビジネスとかわりなし。

それから、最近、スタジアム建設(アリーナ建設)がどうのこうのという話題が多いけれど、施設をつくろうとする、その理由も腑に落ちた。ハコモノ行政的な意味で、スタジアム・アリーナを作ればなんとかなる、という意味ではなく、スポーツ観戦体験をデザインし、人を集めようとすると、その目的にあったスタジアムやアリーナ、ひいては周りの商業施設を含めた整備が必要にあると。プロスポーツのビジネスとして考えたときに、スタジアムやアリーナの運営を含めて、作っていくことが重要なので、建設や整備という話が出てくるというわけだった。これは誤解していた。たぶん、TVメディアのニュースで、建設に○○億円だの、補助金がいくらだの、採算がどうの、とかそういうことが言われるので、どうしても旧来のハコモノ行政っぽく思ってしまうのが問題なのだろう。もちろん、そういうプロジェクトもあるのだろうけれど。ほぼ興味のないことは、見出し記事的な内容しか入ってこないので、メディアの取り上げ方に左右されていると感じる。

本は、さくっと読めて、面白かった。外観の輪郭は掴めてきた気がするので、もう何冊か読んでおきたい。

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