大手クラウドサービスのデータ保存の地域最適化がさらに進んだようだ

Cloudflareもデータの保存と処理を行う地域を指定できる(限定できる)ようになったようだ。これについて、少しだけ考えてみた。

クラウドサービスが無国籍化した結果、データの保存場所を、国や地域(EUなど)が制限するようになった。大手クラウドは、地域ローカルにデータを置くような設定に舵を切っている。大きいところが解体されるわけでも、その国の業者が盛り上がるというわけでもなく、結局、資本と技術開発できる大手クラウドが強くなっている感じ。データは、大きい意味で国や地域のセキュリティに結び付くから制限したはずだけど、大手クラウド業者に牛耳られるところは変わらずか。

Cloudflare、データを処理する地域を制御する「Data Localization Suite」を日本で提供開始https://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/1441960.html

データの持ち出しや処理を制限すれば、その地域でオンプレミスのデータセンターでの運用や、地場のSaaS業者やIaaS業者が有利になるかと思ったが、結局はそうではなさそうである。使いやすいかどうかは別にして、大手のクラウドベンダーの方が技術者が多いので、そのサービスを使いたがる、その業者が地域最適したサービスを投入する、これでほとんど持っていかれるような形だ。サービス自体は、もともとグローバルで横展開されているわけで、保存されるデータを他地域への冗長化をせず、その地域の中から動かなくするだけでよい(簡単そうに言っているが、前提が複数エリア保存なので、そんなに簡単な設定変更じゃないはず)ので、展開はできるというわけだ。

この流れが、EUなどが青写真として描いていた姿かどうかはわからない。大手クラウドベンダーに牛耳られるのを防ぎたかったのであれば、外れている感じだ。

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