読了:デザインと障害が出会うとき

デザインについてと、障害への対応と、考えることができる本だった。示唆は多いけれど、結論を出しているわけではない、そこがいいのかも。障害に対するデザイン的な解決にパターンは決まっていないわけで、だからこそ、いろいろなことができるとも言える。

本としては、そんなに堅い内容ではなくて、障害の部分を抜きにしても、デザインのグラフィックが多くて、楽しい。扱っているものが障害に関係するものもあれば、そうでないものもある。面白いというか、考え方の世界が広がるというか、そういうもの。即物的に何かを得られるわけではないけれど、ちょっとだけ視野が広がるというか、そういう見方もあるのか、ってこと。

それから本の中に、下記の文がいろいろと表している。

筆者は、本書に含まれるアイディアが単なる記述にとどまらず、実例によってより良く表現されるようになってほしいと願っている。これらの緊張関係を解決する数多くのさまざまな方法は実例によって最もよく伝わるだろうし、ひとたびデザインが障害と出会うことになれば、理論よりも実践によってより良く表現されるだろう。
また逆に、デザインは影響を吸収し続け、そうすることによってそれらを変異させ、新たな情報のみならず、人びとや素材、媒体、そしてアイディアを新たに取り組みつつ自分自身を再創造していく。
(中略)
デザインがデザインにインスピレーションをもたらすのである。デザインが障害と出会うとき、その出会いはデザインそのものを変えることになるだろう。(P.379)

デザインと障害が出会うとき

出会うことで変わることがいろいろとある。そう思える。

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