カテゴリー: 本・DVD等

  • 読了:ロボット法

    読了。ロボット法は、本の表紙とタイトルが気になっていて、ずっと読もうと思っていた本。

    もっとライトな感じのロボットに関する法律などの話だと思っていた。読んでみたら、がっつり法律書みたいな感じだ(法律書を読んだことはない)。終始お堅い感じの表現で、注釈が多い。読みやすいような、読みにくいような。判例的な事例の部分は慣れないので、読むのが大変だった。

    しかし、普段は読まない分野の本なので、いろいろな発見もあった。普段、法律の部分はまったく気にしたことがなかったが、こういう世界もあるのだな、と感じられた。本が面白かったかどうか、というよりも、自分の世界観は広がった気がする。

    • 議論するためのベースがなければ、議論もできないし、法律(法案)もつくれない。
    • 法律は、国ごとにつくるため、国によって、ロボットやAIなどに対する検討を行っており、進み具合は国によって異なる。
    • 未来像として、SF小説や映画が議論の題材になっている。
    • アイザック・アシモフのロボット3原則は、かなり真剣に法律研究者の中で議論されている。
    • 現在実世界との地続きになるので、既存の判例(工業機械での死亡事故などの裁判の判例)をもとに考えられている。
    • トロッコ問題を如何にロボットやAIに処理させるかが重要で、処理のさせ方次第だと、解釈による抜け道により、SFのディストピアの世界に繋がってしまう。
    • だれが責任を負うのかが議論になっている。ロボット自体なのか、使用者なのか、製造者なのか。
    • ロボットにも権利が必要かなど、いろいろな団体がアピールしていてカオス。

    現実世界の法律と未来像をもとにして、シミュレーションされており、解釈の仕方がいろいろな意味で焦点になっている。そもそも現実世界のルールをツリー構造かなにかで全部仕分けできればよいのだろうけれど、そういうことにならず、そうなると状況の解釈が重要で、効率よく解釈されると、それは人間にとってのディストピアな世界になるかもしれない。それで、さまざまな議論がされていると、そして結論はでないと。法律の世界は難しい。裁判員の法律解釈でも変わるわけなので、それは、ちゃんと研究しているともなれば、どのような文面の法律がよく、意図したとおりに解釈されるかは重要だと思う。(だが、理解しきれない分野だ)

    現実世界の憲法解釈も都合よく現代社会に合わせて変更されているので、本当に法律の世界は難しく、それがこれから新しく出現しようとしている世界(遠からず訪れるだろうが架空の世界)ともなれば時間はかかる。それで、日本でもこの手の議論は必要と。時間はかかるから、また出遅れそうな感じもする。技術開発だけでなく、こういう現実世界にフィットさせるための議論があって成り立つのだな、感じた。

  • 読了:デジノグラフィ

    読了。なかなか面白かった。ビッグデータから無意識の共通点を探るのではなく、生活者の個の価値観や欲求をエスノグラフィで探すというもの。インサイト発見に焦点は面白い。これをやったからといって、解がみつかるわけではないが、解を探すための気づきの発見にはよいと思う。よくもわるくも、デジタル化によって、いろいろな情報が残っているので、解像度高く、エスノグラフィをできるのはよいかも。

    実際の分析の技法の部分は、あまりないのは物足りない人もいるかもしれないけれど、実際に分析した事例が多く載っているので、そっちをみたほうがよい。技法はあくまでもツールでしかないので。そういう意味では、本についていた帯が微妙なのだと思う。本自体は悪くない、というか、面白く読めた。

    いくつも気になったところはあるのだが、最後にあるこれは重要なことだと思う。データ分析で他者の関心をひけるというのは重要。ビッグデータも、なんかこうなっている、だけでは関心を引けない。

    P.220 デジノグラフィで明らかになるインサイトや生活者の実態には、職種や役職にかかわらず、あるいは社外の人であっても誰もが関心を示してくれる、というケースが多くあります。それは利益がどうとか、専門や担当分野の範囲かといったこととは関係なく、自身が生活者である一人の人間としてデジノグラフィで見える様々な人間の実態に、「なんでだろう?」「自分にも当てはまるだろうか?」「裏側にどんな心理があるんだろう?」といった探究心や好奇心が芽生えるからです。
     私たちがデジノグラフィに大きな可能性を感じているのは、まさにその点にあります。このアプローチから生まれた生活者に関する発見は、マーケティングや新しいビジネスに活用できるということ以上に、誰もが関心を抱き、自分なりの発想を飛ばすことができるものなのです。

    デジノグラフィ インサイト発見のためのビッグデータ分析
  • 読了:仮想空間とVR

    読了。技術特化じゃなくて、VRビジネスの動向がメイン。それにつなげるためのVR概要。VRビジネスまわりの事例やサービスが多いので、今現在(2021年前半)の情報としてはよいと思う。トレンドの移り変わりが激しいので、来年には陳腐化してしまっているかもしれないけれど。ハードウェアのところは落ち着いているので、キラーサービスやイベントで、がらりと状況がかわるかもしれない。でも、今を知ることはできるので、旬で面白かったと思う。

    研究段階のコンテンツは少なめで、VRビジネス特化と思って読めば、ミスリードはないはず。

  • アニメ版のEX-ARMをみたが。

    Amazon Prime Videoにあったので、アニメ版のEX-ARMをみたが、1話目のオープニングで挫折した。コレジャナイ感が半端ない。開始早々の表現はいらないと思うし、オープニングで出てくるキャラの質感がコレジャナイ。作っているところなのか、予算なのか、もっと攻殻機動隊のようなサイバー感のある質感で作れなかったのだろうか。原作は面白いし、好きなので、アニメは残念だ。

    原作は好きなので、おすすめ。

  • 読了:今日からはじめる情報設計 センスメイキングするための7ステップ

    読了。面白かったと思う。情報の流れというか、構造というか、そういうものを整理しましょう、という本。言葉の定義というか、用語の統一など、基本的なことが書かれている。一度、そういうことをやらないといけない、とわかってしまえば当たり前なんだが、気がつかない人たちは、まだまだ多い。新卒とかにはおすすめかも。

  • 読了:モノリスからマイクロサービスへ

    巨大なモノリス(1つの巨大システム)から、小さなサービスにわけていくときのパターンがいろいろと載っていてよい。マイクロサービスに切り出せるかどうかは、結局、もとのシステムの特性や使い方にもよる。そして、マイクロサービス化するときのパターンをみていると、ちゃんとメンテナンスができていれば、モノリスシステムは悪くない。利点となる部分がかなり多い。バズワード的に、マイクロサービスと言われているところがあるが、システムの向き不向きはあるので、それを切り出し方のパターンの背後で教えてくれるのがよかった。

  • 読了:スマホ脳

    読みやすくて、面白かった。「デジタル・ミニマリスト」などの内容とも似ているが、こちらは脳の機能を中心に書かれている。子供への影響にしても、大人への影響にしても、スマホのアプリが人の注意を惹きつけることで、収益化を図っていることもあり、集中力を削ぐようになっているな、と。ホモ・サピエンスの歴史からすると、外的なシグナルに対して敏感じゃないと、生き残れない時代(狩猟主体のころ)の方が長かったわけで、他のことに注意をむけるというのは、本能的なものか。そう書かれてしまうと、まさしくスマホに注意をもってかれてしまうのは仕方なく、それをどうコントロールするか、が重要なわけだ。デジタル社会は便利だけど、集中は本当にしにくくなったわけだ。

    スマホに限った話ではないけれど、TwitterなどのデスクトップツールはPCに入れない方がいいし、チャットツールの通知もなるべくオフの方が集中力は高まる。スマホもなるべく見ない方がいいので、音楽プレーヤーも単独がいいんだよね、本当は。音楽のストリーミング系もいいけど、気になるので、好きなセットだけをオフラインで、というのが個人的にはよい。Walkmanとか、そろそろ必要なのかもしれないと思っているくらい。昔は、1つに集中していたほうが楽だったけれど、気が削がれることを考えると、集中のためには単機能のものがよさそうだ。

  • 読了:Google式10Xリモート仕事術

    読了。概ね、Google Workspaceを使い込んでいるっぽいことはわかった。使いこなしているかどうかは、また別だ。機能的には、ほぼ使っているし、知っていた。それでも、ちょっとだけ知らないこともあり、やはり奥が深い。重箱の角をつつくようなものだが、パフォーマンスの向上には、そこが重要だったりする。

    使い倒すことは、ロックインされるのと同じだけれど、中途半端になるくらいなら、とことんまで使った方がやはりよい。それに、各ツールはベストではなくても、ベターではあるわけで、いろいろなツールに分散するよりかは、1つのアカウントで多数ものを検索できるほうがやはり良いということは再認識した。個別最適よりも全体最適の方がよい。(まったく使えないようなものがあれば、それは個別最適のツールの方が良いのだが。)

  • 読了:DX推進から基幹系システム再生まで デジタルアーキテクチャー設計・構築ガイド

    1〜3章、7章、9章あたりがよかった。レガシーシステムのAPIサービス化やAPIを基本にしたマイクロサービス化と、データ活用基盤の整備に、レガシーシステムへの対処方のマッピングなど、面白かった。最新のDXの話ではなく、レガシーシステムをどうにかする話なので、最新のDXを知りたい人には向かない。

    やる・やらない、ではなく、対処の度合いをわけているので、DX化はともかくとして、古いシステムへの対応の方針としてはいい感じだ。DX化は、古いシステムのAPI化が出来ていれば、もしくはDBとのデータのやりとりができる程度に、ホワイトボックス化ができれば、いろいろとできる。それに加えて、データ収集基盤なり分析基盤ができれば、それなりにスピーディーに物事は進むはずだ。あとは、それを行える人材がいるかどうかもあるが。人材についても章は割いているので、大事なのがわかる。しかし、シルバーバレットはないので、そんなに歯切れはよくない。人材は、外から無理矢理いれてくるか、コツコツとした積み重ねくらいしかないので、そうなるのだろう。

    最新のDXではなく、今あるレガシーシステム(特にオープンレガシーのシステム)にターゲットを当てているので、最新のサービスやDX手法の話はない。だからこそ、レガシーシステムでDX化を行おうとするには、よい本かも。別にこの本をやれば、DXというわけではなく、あくまでもDXを推進するためのアーキテクチャをつくるところを解説しているだけなので、やっとDXのスタートラインに立ったところ、になるだけなのだが、それが一番難しいので、重要なのだ。

  • 読了:社会はどう進化するのか

    読了。読了はしたが、正直言って、よくわからなかった。こういう世界観もあるか、といったところ。読み手側の力量によって解釈が変わりそうな感じだ。ジャケットに惹かれて、読んでみたけれど、この絵柄は全く関係なかった(ハチの社会との比較とかそういうものもあるのかと思って読んだが、そういうものはなし)。

    社会と関係はないところだと、前半にある進化論の誤解に関する部分は面白かった。都合のよいように、一部だけを使われるとコンテキストは変わるので、利用されやすいわけだ。

    最後のまとめの部分にある下記の部分はよい。理論も大事だけれど、世界観を理解しようとすることで、どう行動すべきか、を考えるのには意味がある。進化論に限らず、様々なバックグランドとなる世界観はあるし、それを理解しようとすることで、新しい発見や行動というのはあるだろう。

    本書では、「進化の理論」よりも「進化論の世界観」という言い方を多用してきた。理論はその対象が何であるのかを教えてくれるにすぎないのに対し、世界観はいかに行動すべきかを教えてくれる。(P.304)

    途中で、積ん読になり、読んでいるときの思考が跡切れ跡切れになったところが大きいが、全体的に難しい。もともと期待していた内容とも異なるので、こういう世界観もあるのか、と知れただけでいいとする。今後のなにかのキッカケになるかもしれないし、ならないかもしれないし。