読了:INSANE MODE

INSANE MODE(インセイン・モード)を読了。簡単に言えば、概ね読みやすく、そして面白かった。テスラを中心に、電気自動車への参入のことが書かれており、それをめぐる話は面白い。ただ、テクノロジーよりでも、ビジネスよりでもなく、ストーリーになっているので、読み物としてはよいが、より深く知ろうとするには不向きかもしれない。

また、テスラだけでなく、電気自動車にかかわる中国系のスタートアップの話もある。ここは、取材に基づき書かれているとのこと。アメリカや中国での中国系の電気自動車のスタートアップの話を知るにはよい。ただ、話がまとまっていないわけではないのだが、テスラの部分に比べると、文章のテイストが異なるので、読みにくい。中国系の部分は、別物として読んだほうがいい。普通に読むと、いきなり読みにくくなるので、挫折しそうになる。

それから、本の売りには、「コネクティビティ」「自動運転」「シェアリング」「電気化」の最前線とあるが、どれも最前線の内容かというと、そんな感じはしない。自動運転の話は触れられているが、Googleとの比較もないし、研究開発の過程を語ってもいない。シェアリングの話もほぼない。コネクティビィティは、テスラがコネクトしている以外で、強く感じるものはない。テスラが自動車産業に参入したことを主軸としているので、テスラが中心である。テスラの話としては面白いし、電気自動車の普及という意味では面白い本だとは思う。ただ、帯の売り言葉である部分については、大して語られておらず、満足はできない。これならば、ほかの要素をいれずに、テスラだけに絞った方がよかったのではないか、と思う。

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