何か明確な基準があるのだろうか、と思って読んでみた。美醜は、時代的な背景だったり、環境によって変わるということ。結局、好き嫌いというわけではなく、一つは賛美されるというのが美学につながってくると言う。加えて、他者のとの差別化。読んでみてわかったのは、美しいを決めるのは難しい。
この本では、現代というか現在の美については触れていない。しかし、推奨されるもの=流行り、差別化=あこがれ、と捉えるとSNSを通じたインフルエンサーへ己を近づけようとしたら、カメラアプリなどでの美顔修正が流行るのも、原理としてはわかる。個人的には、それらに美を感じない(つまり感性が同調しない)ので、美しいとは思わないのだが。ただ、それがいいというコミュニティはあるわけで、本の中だと、第4章の内容に近いだろうか。
他にも過去の美術作品をみるときの感じ方もこれで変わるのかもしれない。この時代の絵は、この身体の書き方だから、こうだったのだな、とか。美の変遷も感じられて面白いのかもしれない。ギリシア彫刻も造形も面白く感じるし、ルネッサンス時期の絵画や彫刻も見ていくと、いろいろな感じ方ができそうだ。
いずれ、なぜあれがよい(美)と捉えられていたのか、不思議と思われるようになるのだろう。数十年も経てば、今のインスタの自撮りやTikTokの映像は冷静な研究対象になっていそうだ。
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