LaCie 2big NASをVMware ESXi にiSCSI接続する

LaCie 2big NAS(LCN-2BN4TE)をVMware ESXi に接続しようと四苦八苦したときのメモ。

LaCie 2big NAS は低価格でiSCSI接続もできるNASだ。簡単な設定でNASの領域とiSCSIで使う領域を変更することができ、1つのハードで両方とも使用することができて、結構便利なNASだ。

LaCieのNASをESXi 5.1.0にiSCSIディスクとして接続させようとしたがどうしてもiSCSI接続し、ディスクとして使用することができなかった。失敗した手順は、以下のようになる。

  1. NASの管理画面から、iSCSIの設定を行う。
  2. ESXiにvSphere Clientで接続し、”構成タブ”の”ハードウェア”から”ストレージ アダプタ”を選択。
  3. デバイスに、iSCSI Software Adapterを追加(作ったときはvmhba32となった)
  4. 追加したアダプタを選択し、プロパティを開く。
  5. プロパティの”動的検出”のタブから、下のほうにある”追加”ボタンをクリックする。
  6. ここでiSCSIターゲットのアドレスを聞かれるので、サーバ名もしくはIPアドレスを入力し、OKをクリックする(ここで指定するのは、LaCieのNASのホスト名もしくはIPアドレスだ)。すると、ストレージアダプタの詳細欄に、追加したNASが表示されるはずだが、表示されない。ここにNASの名前(ESXiが割り振った名前)や識別子が表示されていれば成功。失敗した場合には、表示されていない。”イベントタブ”をクリックし、ログを確認する。すると以下のようなログが出力されていた。
  7. vmhba34 上の iSCSI ターゲット iqn.1995-05.com.lacie:LaCie-2big-NAS.localhost:target1 へのログインに失敗しました。 iSCSI イニシエータはターゲットへのネットワーク接続を確立できませんでした。
  8. CHAPなどのログイン設定を変えたり、そもそも認証をやめてしまっても同じエラーが出力されて接続できなかった。

いろいろと調べたが、iSCSIターゲットであるLaCieのNASにログインするところで失敗しているということしかわからなかった。NAS側の設定画面で設定できる項目はほとんどなく、CHAP関連のところも設定を変えて試したが結局失敗した。

NAS側の問題ということもあるので、Windows 7 からiSCSIでNASに接続を行ったが問題なく使用できた。ESXiもバージョン4.0.0のホストがあったので試しに接続を試みたところ、上記の手順で問題なく認識された。4.0.0のホストでは、そのiSCSIディスクをVMFS3でフォーマットし、実際に仮想マシンを作って稼働させてみた。これについても問題はなし。

結論。

VMware ESXi 5.1.0 でLaCie 2big NAS (LCN-2BN4TE)は、iSCSI接続できない。理由はログインできないことだが、詳しい原因は不明。相性問題ということありえる。

なお、VMware ESXi 4.0.0を使用すれば、LaCie 2big NAS (LCN-2BN4TE)は、iSCSI接続し、使用することができる。(4.1.0系と5.0.0系は試していないのでわからない。)

iSCSI接続できるNASなら、VMwareに接続できると思っていたけれど、実際には接続できないこともあるようだ。安いiSCSIのドライブでがんばろうと考える場合でも、安全のためにVMware Ready (CERTIFIED)の認定がされているiSCSIドライブを使用したほうがいい。

ちなみに、このNASはiSCSI領域を1つしか作れない。iSCSI領域に2つ以上の機器から接続することもできない。安いNASなので、そこらへんは仕方ないだろう。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする