偉大なる、しゅららぼん

偉大なる、しゅららぼん
万城目 学
4087713997

読もうとして読んでいなかったしゅららぼんを読んだ。今度は、琵琶湖を舞台にしたお話だ。琵琶湖から特別な力を授かった2つの一族をめぐる一見すると壮大な話。でも、実は小さくて、ちょっとした非日常だったりする。なんでもなさそうなところなんだが、いい世界観ができていて話に引き込まれる。だんだんと話に没頭していく、そんなところがいい。中盤の盛り上がりが何とも言えない。後半の〆は、あー、こういうものなんだなって感じ。今回も派手ではなく、淡々と。でも、少しだけ謎めいていて・・・日常に戻される終わり方。プリンセストヨトミのときは物足りなく感じていた。でも、しゅららぼんも読んでみると、そういう終わり方もアリなんだと思う。そう、メインが長く、歯切れがわるいのではなく、どどんと盛り上げって、緩やかに収束に向かう、エピローグが長くなっていると思えば悪くない。高ぶったまま終わるよりも、緩やかな終わり方がいいと思えるようになってきた。そういうものが万城目さんの作品なんだろう。間違いなく、しゅららぼんも面白いかった。しゅららぼんという名前の謎も解けたしね。

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